「ジャンピング・FLASH3J」A.e.Suckインタビュー

青山ブックセンター本店にて 聞き手:DJ エル・モガンボ
エル・モカンボ
(以下モカンボ)
エル・モカンボ(以下モカンボ):今夜のオレときたらいつになくランブルしちまって、ちょっとヤバイよ止まらないぜ。え?オレをこんなに燃えさせちまってるのイケナイ娘は誰かって?いやいやそれは何を隠そう「ジャンピング・FLASH3」っていう1冊のコンピュータ本なんだけどな。こいつときたらとびきりHOT、いやTOO HOTで、油断したらヤケドしちまうぜホント。で今日はこのヤクザな代物を世に送り出した張本人とホット・ラインで繋がってんだ。スゲエだろ?オレにFlashを教えてくれた男でもあるんだ。じゃ早速紹介するぜ、ハイ A.e.Suck!どうだい調子は?
A.e.Suck
(以下Suck)
先週からシステムの調子がイマイチで、思い切ってOSを再インストールしたよ!それからアトは快調だぜ。でも、オレ自身はそうもいかない。キカイじゃないし、体調が悪いからって、再インストールすりゃどーにかなるってもんでもないしね。
モカンボいやぁ、それにしてもビンビンきちゃってるぜ「ジャンピング・FLASH3J」。この本読んで完全にストーンしちまって参ってんだよオレ。
Suckうははは、そうだろう?オレはこの本で、2章と、3章の半分を担当している。あとは共著のtakesatoだ。ヤツは海の底からやってきたテクノロジストさ。若くてとってもナイスなヤツなんだ。今回、彼と組んだことで、バランスのとれたいい本に仕上がったと思ってる。
モカンボ中身のハナシに移る前にこのカヴァーについて触れときたいんだが、これがサイコー。タイトルがタイトルだけに表紙もストーンズの"Love You Live"のジャケをSuckの顔とリミックス!しかもコマをたくさん置いてちゃんとウォーホルに目配せしてるとこもニクイねぇ(オレの考え過ぎか?)。Suckもミックの野郎に負けず劣らず、う〜んSEXYィィ。かじってるのが指ならぬ角マウスってとこがまた!この表紙にまずは胸ぐらワシヅガミされちゃうよ。これはDesign Plexでコーナー持ってる愛しの千春ちゃんによるものなんだろ?
Suckそう、「ナイスなCDジャケットREMIX」はDesign Plex創刊時から連載してる人気コーナーだ。Flash本はたくさん出るので、カヴァーは目立たせる必要があったんだ。アイデアを出してきたのはアスキーの編集者なんだ。こんなイメージでどうだろう?って取り出したのが、"Love You Live"のジャケだったのさ。実はオレも同じこと考えてたんで、即キマリさ。だったら適任者がいるってんで、オレがさっそく電話で彼女にオファーした。「ナイスなRemixしてくれ〜」って。彼女はオレのネット弟子入り第1号で、元ストーンズFCのメンバーだったんだ。しかも偶然なことに、その何週間か前にオレはCD版の"Love You Live"をプレゼントしてたんだ!とってもキュートな仕上がりで満足してるよ。短いスケジュールにもかかわらず、イイ仕事をしてくれた。
モカンボこれだけセクシーに表紙を飾ちゃって、今やグルーピーまわりにハベらせてワイルドにキメてるって噂に聞いたぜ、ヘヘ。あやかりたいねー。
Suckそうそう、ホンキー・トンクなねーちゃんたちが…って、うはははは、あんた、何言ってんの?んなワケないっつーの。なぁ、モカンボ。オレがセクシーだって?タクシーだったらたまに乗ることもあるけどな。<オヤジか?それに、まわりにはべらせてんのは、決して伸びることのないいくつかのスケジュール表くらいだぜ。ほとんど仕事場にこもりっきりさ。
モカンボ"Love You..."の見開き部分までリミックスされてたり各章の英語のサブタイトルがこれまたストーンズの曲名をもじってたりしてとことんこだわってるよな。こんなイカす見てくれのチュートリアルブック今まで見たことねえな。これだけでもスゲー画期的。
Suck「冒険」ってゆーハナシも聞くけどな。まったく、アスキーの編集者はよくやってくれたし、感謝してるぜ。それにtakesatoは昼型、オレは夜型、その二人とやりとりしながら、彼はいったいいつ寝てたんだ?案の定、本が出来上がってから、彼は会社を休んで3日間眠り続けたそうだ。
モカンボま、でもいくらルックスがよくてもやっぱり中身がヤワじゃしょーもねぇけど、こいつはその中身もルックス以上に最高なものになってるのがさすがはSuck!このあたりも見事にストーンズと共通してるんじゃない?
Suckそー言ってくれるとウレシイよな。それは本のタイトルにも現れてる。「ジャンピング・フラッシュ」はもちろん「Jumpin' Juck Flash」をリスペクトしてるんだな。ただ、プレステのゲームで同タイトルのものがあるとは知らなかった。だから、この本がゲーム攻略本コーナーに置かれるんじゃないかと心配もしたよ。
モカンボFlashの基本からプロジェクタやFlash Generator、Real Flashについてまで踏み込んで解説してくれてるから、これからFlash使って何かやりたいと企んでる初心者から、ある程度Flashいじってる輩までこの一冊さえあればバッチリって気がする。
Suckそうだろう?オレもこんな本が欲しかったのさ。どんなにいい大学だって、Flashは教えてくれない。アニメーションのテクニックもね。だからこの本はきっと役にたつだろう。もちろん、Flasherだけじゃなく、アニメに興味のあるすべての人たちにね。Generatorに関しても、takesatoがアスキーに泊まり込みでサーバを構築してテストしたんだ。最初のベータ版は日本語が通らなくて苦労したらしい。Real Flashについても、ここまで詳しく紹介してる本もないんじゃないかな?テクノロジストとしての力を十分発揮してくれてるよ。
モカンボあとはやっぱりこの本のなかで "アニメーター"A.e.Suckの本領が惜しみなく発揮されてるよね?おそれいったぜ、まったく。ここが2Jのものを含めてこれまでのFlash解説本にゃなかった最大の目玉だろうね?
Suckそれはオレが長い間、TVや劇場用のアニメーターだったからだろう。自分で編み出したり、師匠や先輩から学び取ったテクニックをできるだけ詰め込んだんだ。それに、若い頃にビデオを1コマずつスケッチしながら研究したことも役に立ってる。だからメイキング本としても楽しめるはずだよ。少し残念なのは、時間と台割の関係でかなりカットした。もちろん、もめたさ。でもオレには編集権がないから、従うしかなかった。彼らもとても残念に思ってくれたから、いずれディレクターズ・カット(完全版)が出版されるかもな。まぁ、売れてくれればだけどさ。
モカンボもうFlashの解説の域をブッとんで本格的なアニメーションづくりの話に突っ込んでるもんな。読んでてムチャクチャ勉強になる上に面白い。おまけにグリフィスだ、クレショフだ、エイゼンシュテインだ、ってモンタージュ理論についてのコラムまでついちゃってるのにゃ、オレはチビッたね。こんなのアリかよ?! Suckが映画マニアだってことは知ってるけどさ、これじゃ面白過ぎ、ためになり過ぎ。ここはオレとしちゃ"Love You..." の3面目に例えたいね!ロッキンしてる1、2、4面はもちろんいいだけど、渋くて地味なブルース・カヴァーもたまんねーっていうさ。
Suckアルバムでいう、エル・モカンボ・サイドな。まさにその通りさ。王道のアニメ作りは、ハデなテクニックやカッチョイイキャラだけじゃなく、ちゃんと基本としてデッサンや映画の基礎も押さえておく必要があるんだ。そういう意味で、予備知識じゃなく基礎知識として捉えてほしい。プロレスの基本は受け身だってのと通じるものがあるかもしんない。
モカンボなんか面白い執筆の裏話なんかある?苦労したこととか表紙の撮影風景とか聞かせてくれないかな?
Suck裏話?そうだなぁ、この本の原稿書きで、今年の夏休みも飛んだことかな(笑)。でも、そうなることを予想して、ちょっと早めに旅行に行ったよ。もちろん、原稿は書かなきゃいけなかったから、VAIO505を持ってね。ところが、おっきいバッテリーが手に入らなかったことが致命的だった。特急あずさの中で200字ほど書いたところでバッテリー切れ〜!でチャンチャンだ。 撮影はデジカメか?ってよく聞かれるんだけど、ちゃんとスタジオでカメラマンが撮影したんだ。takesatoのサイトにメイキングがあるよ。URLは確か、http://takesato.com/jumping3/making/index.htmだ。
モカンボそれじゃあSuck、最後にこの放送読んでるみんなにメッセージをくれよ。
Suckオーケー、実はいいNEWSと悪いNEWSがあるんだ。悪いNEWSから言うと、そろそろ品切れ店が出始めてる。いいNEWSは、増刷が決定したことさ!11月中に第2刷が出るはずだよ。だから買ってね〜!m(_ _)m

| もどる |