January 11, 2020

絵コンテの鬼とFlash

アニメの仕事は面白すぎる

アニメの仕事は面白すぎる

アニメ業界56年で993本のコンテを切った奥田誠治さん。そして「アニメの基本バイブル」の共著者。もうTVアニメ黎明期からの大大ベテランですよ。流れで言うと虫プロ系に属する。多くのスタジオを渡り歩いた奥田さんの半世紀。自伝とゆーか仕事自慢。技術的な話はヌキで彼の現場から見た日本のアニメーション史。そして現状のアニメ業界の凋落ぶり。絵コンテのみの仕事が減った理由として、
スケジュール管理のできない制作進行、デスクは絵コンテと(後処理)演出をセットにして出すことで、本来であれば制作が行う雑務まで押しつけることができる。受ける若手も、その「演出」という「ネーミングの魔力」に負けて、安い値段で引き受けることとなり、それが業界のスタンダードになってしまった。
アニメ業界に増殖しているアニメ監督について、
監督になると声優と仲良くできる、周囲に偉そうにできる、女の子にもてる。そんな意識で監督にしがみつく連中が増えた。我々の時代は少なくとも面白いことができる、映像が作れるそのために監督になりたかった。
こーゆーのが書けちゃうのは奥田さんしかいないだろう。大御所のエピソードも実名でたくさん紹介されてるし、制作上でケンカした話も多い。『アトム』で富野さんのコンテを直して原画描いた話とか、大塚さんのフィアットに乗せられた話とか。虫プロ系の仕事仲間だった杉井兄弟、宮本貞雄、月岡貞夫、宇田川一彦、出﨑兄弟、丸山正雄、林兄弟、岡迫亘弘、村野守美、富野喜幸、荒木伸吾、進藤満尾、坂口尚、石黒昇、芦田豊雄のほか、小田部夫妻、高畑勲、長浜忠夫、吉田健二、笹川ひろし、布川ゆうじなど錚々たる人脈。大学の教え子で優秀な韓国人留学生には
君の行きたい会社を言ってくれればどこへでも入れてあげる
の一言。2009年はアンカマに在籍、アンカマと言えばFlash。その後仙台の大学院でもFlashを教えていたそうだ。

美術手帖 2020年2月号

特集が「アニメーションの想像力」ってことで、2010年代のアニメ史における革新について取材をまとめたもの。アニメ評論家の人たちの座談会以外はよかった。劇場やTVシリーズのスタッフだけでなく、ロトスコープの人や海外の個人作家まで、アニメーションに携わる人々に幅広く取材してて、技術的な話も多いし、その作品を知ってないとわかんない話もでてくる。フル3コマの磯光雄とFlash使い山下清悟の対談は生々しい。あと、川上雄介による『Fate/Grand Order』のレイアウトはBlender+Animateだってよ。64ページに写真が。

Posted by A.e.Suck at January 11, 2020 11:33 PM




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