October 26, 2021

70年代の貴重な絵コンテ

ルパン三世 PART1 絵コンテ集

ルパン三世 PART1 絵コンテ集

ルパン三世 PART1 絵コンテ集

叶精二(著)
双葉社(ISBN 978-4-575-31664-3)
当時のコンテは青焼きでコンディションも悪く、再録は大変だったろうけど見やすい形になってて嬉しい。パイロットは見たことあるけど、コンテは初めて。コマがシネスコだったんだー。そもそもの企画が劇場用だった。シリーズのコマはスタンダードサイズ。5コマ/ページのコンテ用紙がA4サイズに4枚ぶん。パイロットとシリーズが5話ぶん。ギリギリ読めるサイズ。コンテ解説の考察が濃くてすごい!

コンテ解説

コンテ解説は各話ごとにコンテの後にある。絵コンテはシナリオをカットに切り分けるから「切る」って言われる。で、誰が絵コンテ切ってるかってーと、各話演出家か絵コンテマン。絵が描けない演出家のコンテは原画マンが清書する。清書には2通りあって、演出家の絵を消しゴムで消して描き直す場合と、新しいコンテ用紙に清書する場合がある。前者は絵が清書した原画マンで字は演出家のまま。後者は絵も字も清書した原画マンになるので切った演出家の筆跡は残らない。つまり、絵コンテって誰の絵か、誰の字かわかりにくいの。さらにシリーズディレクター(大隅さんや高畑さん)や作監(大塚さん)が手を入れることがある。それを可能な限り、誰の手によるものか解析してる。また原作との比較、シナリオとの比較についても考察がある。とにかく知りたいところまでフォローされてる濃い解説なの。第4話についての大塚さんのインタビューは2012年の取材。

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Posted by A.e.Suck at October 26, 2021 12:31 AM