January 17, 2010

ピクサー流の表と裏を知る

ピクサー流マネジメント術

ピクサー流マネジメント術

天才集団はいかにしてヒットを生み出してきたか
エド・キャットマル(著)、小西未来(訳/解説)
ランダムハウス講談社(ISBN 978-4-270-00510-1)
「テクスチャマッピング」「Bスプライン」「アンチエイリアス」そして「トゥイーン」などいくつものCG技術を開発したエド・キャットマルは実はピクサーの社長です。そのキャットマルが、クリエイティブ集団の組織作りと製作におけるマネジメントについて新聞に寄稿したものの翻訳。スピン付きでうっすい本だけど、技術×芸術論などありがたーいお話が凝縮。
なお、半分以上は訳者の解説。アイデアが映画になるまでは興味不快が、あとはどうでもいいや。


Aメイキング・オブ・ピクサー

メイキング・オブ・ピクサー

創造力をつくった人々
デイヴィッド.A.プライス(著)、櫻井祐子(訳)
早川書房(ISBN 978-4-15-209016-4)
ディズニー・チャンネルやDVDの特典でお馴染みの「ピクサー・ストーリー」書籍版。NYIT〜ILM〜ピクサー〜ディズニー傘下になるまでの社史と各作品のメイキングの集大成。それだけでなく、公式社史から抹消された部分やダークな部分、ビジネスの裏側や確執までもが中立的な立場でまとめられていて読み応えがある。PIXARってのは[Picture]と[Laser]をかけた造語で、元々グラフィック用コンピュータの名称として考案されたんだぜ。
訳者は業界に疎いらしく、「ナイン・オールド・メン」を「9人の老人」、「リトル・ブレイブ・トースター」を「いさましいちびのトースター」、「レイアウト」を「配置」などなど珍訳が目立つものの、大きな食い違いはない。


Posted by A.e.Suck at January 17, 2010 10:15 PM