July 26, 2017

Flash Playerが終了するけど?

25日深夜、アドビが2020年末にFlash Playerの終了を発表したよー。そのニュースは翌朝日本で「Flash終了」のニュースになってた。まあ、予想通り。FlashとFlash Playerの区別なんてないんだろうよ。
Flash
この3つはどれもFlashのソフトウェア。ただし左の2つは制作用、右はWEBブラウザでの再生用。2020年末で廃止になるのはいちばん右のやつ。インターネット上にあるFlashコンテンツを再生するためにWEBブラウザにインストールするプラグインソフトだ。これをインストールしてもらうためのバナーが「Get Flash」バナー。以下は歴代の「Get Flash」バナーだけど見覚えある?
Get Flash Player
Get Flashバナーの先はアドビのFlashプラグインサイト。そこでダウンロードしてPCやMacにインストールしてたのがFlash Playerだよ。実に20年の歴史があるねえ。

Flashと言われるものたち

ひとくちにFlash言ってもいろいろあるんで、ごっちゃにならんようにしておかないとね。少なくとも7大Flashは区別しよう。
【1】Flash:アニメーション制作ツール「Adobe Flash Professional」「Adobe Animate CC」
【2】Flashアニメーション:【1】で作画または制作されたアニメーション(TV、映画、WEB)
【3】Flash Player:FlashコンテンツやFlashビデオを再生するためのWEBブラウザ用プラグイン
【4】Flashコンテンツ:Flash Player用WEBサイト、ゲーム、アニメ(SWF)
【5】Flashビデオ:Flash Player用ビデオ(FLV)
【6】FLASH:光文社発行の写真週刊誌
【7】The Flash:DCコミックスのスーパーヒーロー
今回発表されたのは、2020年末までに【3】を廃止することで、【4】や【5】は見れなくなる可能性があるので、それまでにFlash Playerがなくても見れるようにしといてね、というわけ。

Flash Player廃止より恐ろしいこと

ae-suck.comdynamictoon.comはFlash Playerがなくても困らないように作ってある。それがFlash(SWF)をWEBに組み込むときのマナーだからさ。昔はFlashプラグインをインストールしてないブラウザ用、今はFlashプラグインをインストールできないiOS端末用。このAmazing Flashもトップページのメニューバーは2種類ある。Flashのインタラクティブな仕掛けがしてあるので、Flash Playerで見た方が楽しめるはずなんだけどね。おいてあるFlashコンテンツも、折りをみて少しずつビデオに置き換えてる最中で、2020年までには完了するでしょう。
なのでプラグインなくなってもいいんだけど、心配なのは、Flash Playerプラグインの廃止のアオリで、AnimateやAfterEffectsがSWF対応やめちゃったらヤなんです。SWFだけは残して欲しい。でなきゃ廃業しちゃうぞ。

SWFをビデオに変換

ネット上のFlashコンテンツが将来見れなくなっちゃうのはあまりにももったいない。でもアニメーションならビデオにしちゃえばいいわけで。ビデオならFlash Playerなくても見れるし。だったらSwivel(スイベル)でビデオに変換しとけばいいよね。
Flash
手持ちのSWFをスイベルでHDサイズのMOVかMP4に書き出す→YouTubeにアップする→元のSWFがあったhtmlに埋め込めば差し替え完了。複数のSWFも1本のビデオにまとめられまっせ。古くてソースのFLAがなくても大丈夫。SWFさえ残ってればビデオに変換できる。あ、でもインタラクティブな機能は当然ながらビデオにできません。アニメの最初に再生ボタンがあればはがすためにFLAが必要ですよ。

WEB用だけじゃないSWF

Flashコンテンツって、Flash ProfessionalやAnimate CCで作成されたSWFファイルなんだけど、本来インターネット用なので、複雑なアニメーションでもファイルサイズがコンパクト。これがHTML5だと数倍〜数十倍のファイルサイズになる。SWFファイルがそんだけ優れ洗練されてるってこと。しかも20年前のフォーマットなんだぜ。
Flash
そんな優秀なSWFだけど、今はWEB用だけじゃなく、アニメ制作ワークフローの中核を担うことができるんだ。それに相応しい7大特徴は、

  1. プレビューも書き出しもめちゃくちゃ速い
  2. メール添付できるほどファイルが軽い
  3. サウンド付きにできる
  4. SwivelでMP4やMOVなどのビデオに変換できる
  5. レイヤー別に書き出せる
  6. 業界標準の撮影ソフトであるAfterEffectsが受け取れる
  7. AfterEffects内で品質を維持したままサイズ調整できる(800x450のSWF→4Kビデオ)
実は凄い、SWFでも書いた通り、こんなにいいことずくめ!アニメーションGIFやアニメスタンプ作りでない限り、連番ファイルなんてやってらんない。アドビさん、SWFはやめないでおくれ〜!

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Posted by A.e.Suck at July 26, 2017 10:10 PM