December 07, 2016

FLASH CS3のススメ

2Dアニメを作るソフトの機能って、作画ができること、外部の素材が読み込めること、タイムラインで編集できること、読み込んだサウンドを同期できること、ビデオに書き出せること、AE(After Effects)に渡せること、ですね。国内の制作スタジオで使用されてるのは、カナダのToon Boom Harmony、フランスのTVPaint、アドビのFlash、そして国内スタンダードだった日本のセルシスのRETAS STUDIO(開発終了)あたり。イタリアのMohoやシンガポールのCACANi、アメリカのCrazyTalk Animatorはどうかな?日本ではまだどれがスタンダードになるかわかりません。Toon Boomがんばってるし、Stylosもまだまだ現役だし、CLIP STUDIO PAINT EXはRETASの後継だし。Animate(Flash)だといーんだけどね、アドビはアプリやゲームを作るための製品に位置づけちゃってるので、アニメ制作者にはプッシュしないんだよね。アニメ業界でのFLASH採用は増えてはいるみたいだけどね。海外のようにFlashアニメのスタジオが成長していくかもしれない。

タイムライン派のためのFlash CS3


ご存知のように、オレは相変わらずTVアニメでもWEBアニメでもFlash CS3を使ってます。もう10年近くね。20年のFlash歴で半分がCS3。CS4以降の全バージョンとAnimate CCもインストールはしてあるけど、メインで使うのはCS3なんです。FlashはCS4以降、大幅なモデルチェンジがされ、違う方向に向かって行くんです。オレらはタイムラインにアニメが作れればそれでいいのに。プロのアニメ制作者でCS3使ってる人は割といて、「CS3がいちばん使いやすい!」と口を揃えますね。では何でこんな10年も前のソフトであるFlash CS3がいいのか?

Flash CS3を使い続けるワケ


・動作が安定してる
作業してて怖いのは、作業中にアプリケーションが落ちたり、ソースファイルが破損したりね。あってはならないことです。CS3なら安心して使えます。アプリの起動も超速いです。

・シンプルなUI
CS4以降、タイムラインアニメ制作に不要なパネル類やコマンドが増えます。すごくうっとーしいですよ。それに比べてCS3のパネルは少ない(しかも小さい)!ということは、デスクトップを占める領域が少なくてすむということです。絵コンテを開きながら、参考画像を参照しながら作業できちゃうんです。

・操作しやすい
CS4以降、起動した瞬間から複雑そうで取っ付きにくい。使うの難しそう、覚えるのめんどくさそう。それがFlashのイメージになっちゃってる。Flashが直感的に使えたのはCS3までかなと。タイムラインは扱いやすいし、絵は描きやすい。トゥイーンだってモーションとシェイプがあれば十分。AS3ベースのモーショントゥイーンはタイムライン派にはあまりにも不便です。ツールパネルのカスタマイズもできまーす。

・解像度は気にしない
アスペクト比だけ決めておけば縦横サイズは関係ない。基本ベクターなんで、書き出すときに決めれば大丈夫。例えば800X450で作業して、書き出す時に1280X720や1920X1080にサイズ指定すればいいのです。これでフルHDでも4Kでも対応できちゃうですね。書き出したビデオを拡大したら荒れちゃうよ。

・SWFを書き出せる
撮影ソフトであるAEにデータを渡す場合はSWF形式が使えます。AEに読み込んだSWFはベクターのままなのでコンポ内で拡大しても粗くなりません。つまり撮影と相性が非常にいいの。しかもFlashからのSWF書き出しは超速い!連番やビデオだと書き出しにめちゃくちゃ時間かかるし、書き出したデータはめっちゃでかい。SWFだとピャッ!と書き出せる。ほんとにすぐです。しかもデータは軽いので、ギガファイル便とか使わなくてもメール添付で送付しちゃったりね。あと、スイベルってツールを使うと、SWFを直接ビデオ変換できる。画質を維持して画角を拡大して書き出せる。すごいでしょ。WEB業界で滅亡に追いやられたSWFですが、アニメ業界では究極のフォーマットなんです。ちなみにSWFはCS3に限らず、すべてのFlash/Animate CCから書き出せますよ。

・余計な機能がない
CS4以降の新機能(3DやIKなど)を使って書き出したSWFはAEに渡せません。だから新機能いらんのです。2Dアニメを作るのに、CS3の機能だけで十分なのです。ただし、ムービークリップのアニメーションはAEに渡せません。だからグラフィックシンボルを使うのが基本です。どっちみち、ムービークリップって扱いにくいからね、アニメーションとしては使いませんけど。でもフィルタやブレンドはムービークリップしか使えないじゃないか!大丈夫、ムービークリップの中身が1コマだけならAEに渡せます。

Flash CS3は今でも手に入る


いいことずくめのFlash CS3なので、使ってみて!と勧めたいんだけど、そう、売ってないんだよね。10年前のソフトだし。売ってねーもん勧めんな、ボケが!と言われちゃうね。アドビはFlash CS3を配布すべきだ。廉価で再発売でもいいよ。ダメ?アドビにはもうないの?でもアマゾンにあるんです!アマゾンだけ。マーケットプレイスですが。クッソ高かったらやだな。他のソフトと価格を比較してみましょう。

Adobe Flash CS3 Professional 日本語版(Win)*27,800円
Adobe Flash CS3 Professional 日本語版(Mac)*22,100円
Adobe Animate CC(1年)26,160円
Toon Boom Harmony Advanced164,160円
Toon Boom Harmony Advanced(1年)24,840円
CLIP STUDIO PAINT EX(ダウンロード)23,000円
TVPaint Animation Professional Edition*143,351円
*2016年12月7日時点の価格。TVPaintはオンライン購入で送料が加わります。

Win版もMac版も永久ライセンスで2万円代なら安いよね。不思議なことに古いバージョンほど安いんです。CS6なんて25万だって!買うやつなんておるんかね?一番使えるCS3が最も安く、Win版もMac版もある。動作保証やサポートはありませんが実用的です。使い方を知りたければ『FLASHアニメーション制作バイブル』と『Flash + After Effects』をお手元に。2Dアニメにどのソフトを導入するか迷ってる方は、もし自分のFlash CS3が動作する環境があるなら入れておいて損はないはず。また、Flashに出会ったのがCS4以降のユーザーも要チェック。今からでも遅くないぞ。

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Posted by A.e.Suck at December 7, 2016 05:33 PM





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