December 02, 2009

Waltz With Bashir

戦場でワルツを戦場でワルツを
イスラエルの劇場用アニメーション「戦場でワルツを」が公開中だ。監督自らが友人らへの取材によって、イスラエルのレバノン侵攻の記憶を辿るドキュメンタリー。全編をFlashアニメで描いた小規模な作品。今年のアカデミー外国語映画賞にノミネートされたが、「おくりびと」に負けた。それでもFlashアニメとしては快挙だし、Flashやアニメの枠を越えて高い評価を得た功績は大きい。オレの好みではないけどね。
アニメーションとしては決して技術的に高いとは言えず、オレでも1人で作れそう。まあ、オレならもっと動かすけどね。ただあんまりやりすぎると劇映画になっちゃうんだけど。
監督のアリ・フォルマンがFlashで映画を作るきっかけになったのが、2004年に彼が手がけたTV番組。これがFlashで作られてた。

「戦場でワルツを」も、このTV番組のスタッフを起用。まず、6週間かけて3分のパイロットを制作して資金を調達。シナリオに基づいた取材をビデオ撮影し、8ヶ月かけて編集して96分のドキュメンタリービデオを制作。

そのビデオを元に、4ヶ月かけて絵コンテ作業。この絵コンテに従って、6人のアニメーターで6ヶ月かけて線画によるアニマティック(Vコン)を制作。それを元に美術監督と3人のアシスタントが2300枚のイラストを起こし、10人のアニメーターがそれらのイラストにFLASHで動きをつけた。1日あたり24カットのペースが、慣れた頃には36カット。

日本のアニメの影響が垣間見られる。オープニングの野犬の暴走シーンは「ホルス」、路地を進む戦車が次々に車を潰していくのは「空飛ぶゆうれい船」か「さらば愛しきルパンよ」へのオマージュ?

FLASHのバージョンはMX2004か8。いずれにしてもマクロメディアのアプリ。時期的に8だろうな。たぶん、イラストをパーツにしてモーショントゥイーンやシェイプトゥイーンで動きをつけてる。もちろんフレームアニメもやってます。冒頭の犬とか、タイトルになっているワルツのシーンとか。

市街地の背景は写真を加工したのも使ってるっぽい。撮影はAfter Effectsでコンポジット。監督はロトスコープ作画は一切してないと強調してる。よく言われるんだろうなあ。90分の尺で総制作費は170万ドル。
製作・監督・脚本:アリ・フォルマン(1962-)
美術監督:デイヴィッド・ポロンスキー(1973-)
アニメーション監督:ヨニ・グッドマン(1976-)
戦場でワルツをWaltz with Bashir: A Lebanon War Story
デイヴィッド・ポロンスキーの原画で構成したグラフィックノベル
予告編

October 12, 2009

FLASH 8は捨てられない

以前、Flashは偶数バージョンがいいって投稿でCS3のビデオ書き出しがダメって書いたけど、改善される気配が見えてこないので改めてとりあげておきます。アニメーション制作では、ビデオ納品がほとんどです。クライアントはFlashで制作するかどうかは問わないので、Flash使ってるのはこちらの勝手なんですが、作画を含めてFlashがアニメ制作に向いてるのは明白ですね。だって、もともとそのためのアプリだもん。

録画

Flash CS3/CS4のビデオ書き出し

Flash CS3からMOVビデオ書き出しが変わりました。ActionScriptやムービークリップのアニメーションでもビデオに書き出せるようになってます。そのプロセスは、FlashPlayerでメモリ上にSWFを再生してキャプチャするんですよ。SWFプレビューを録画するだけになってしまってるんだもの。中間にSWFを介していることは、制作上非常に都合が悪いんです。

Flashトラックではだめだ

Flash 8のビデオ書き出しフォーマットで「QuickTimeビデオ」じゃない方、「QuickTime」は、Flash CS3までパブリッシュにあったQuickTimeと同じです。つまりMOVのFlashトラックを利用するタイプです。FlashトラックというのはMOVのビデオトラックとは別に、SWFを含むことができる規格です。ベクター画像やAS1.0に対応しています。ビデオにFlashで作ったUIを加えることができたんです。ただし、FlashPlayer 5までしかサポートされなかったため、線の伸縮やカスタムイージング、フィルなどは使えません。QuickTime7からはFlashトラックそのものに対応しなくなったため、Flash CS4ではパブリッシュからも消え、幻のフォーマットになりました。

SWFのビデオ化ではだめだ

SWFはタイムライン通りのタイミングで再生してくれません。たとえば、絵の密度が高いほど再生パフォーマンスは低下します。線の太さはやアルファも影響をうけます。つまりフレームごとの再生パフォーマンスは一定ではないため、タイムラインとはタイミングが違ってしまうわけなんです。それって意味ないです。目的はビデオであって、SWFではないんです。しかも書き出されたビデオファイルのFPSは不安定でオリジナルとは違います。Flash 8まではタイムラインをシーケンシャルに書き出してくれてたのに何てこった。ビデオ前提なら、ASやムビクリ使わなきゃいいだけでしょ。

PNGシーケンスの選択

SWFの制作時ってプレビューで確認しながら作業するでしょ?ビデオの場合は、SWF再生はアテにならないので、ビデオを書き出して動きを確認するわけです。SWFがアテにならないからそうしてるのに、SWFを録画したビデオファイルが何の役にたつでしょう。Flash CS3/CS4のMOV書き出しが信頼できない今では、PNGシーケンス書き出しということになってます。PNGシーケンスはタイムラインをシーケンシャルに書き出してくれるからです。でもやっぱり不便なんだよねー。

PNGシーケンスのデメリット

1.そのままでは再生できない。
書き出されたファイルはどれも静止画なので、アニメーションとしては再生できません。シーケンスビデオに対応したアプリで開いてからでないと確認できません。確認しながら作業したいのに、めんどくさー。MOVならダブルクリックするだけです。

2.ファイルがたくさん
タイムラインのフレーム数がファイル数になります。尺が長いとファイルもわんさか。30FPSで20秒のカットでは600ファイルですよ、後始末も大変です。Flash 8のMOV書き出しならば、1ファイルです。

3.書き出しに時間がかかる
30FPS/720×540で20秒のカットを、確認用に400×300に縮小して書き出すと、4分45秒ほどかかります。その間ボケーっと待ちます。Flash 8のMOV書き出しならば、わずか31秒です。

4.音がない!
静止画のファイル群なので、音の確認はできません。SE・ME、セリフやNAのきっかけや同期などは確認できません。Flash 8のMOV書き出しならば、しっかりサウンド付きです。CS4で作業する場合、CS3に書き出して、CS3で開いてFlash 8に書き出して、Flash 8で開いてMOV書き出しです。または、最初からFlash 8で作業するかです。

結論

てことで、ビデオ書き出しはFlash 8がいいんです。捨てられません。ただし、SWFをビデオ化する手もあります。
SWFはASアニメやムービークリップアニメを使っていなければ、タイムラインどおりになっています。プロファイラで確認できる通りです。このSWFをAfterEffects CS3以上で読み込むと、シーケンシャルなタイムラインで読み込んでくれます。ただ、その都度フレームごとにラスタライズするので、時間がかかります。作業中の確認には向きませんです。
投稿者 A.e.Suck : 10:09 PM

February 19, 2009

アニメーターのためのFlash CS4(2)

edge「アニメーターのためのFlash CS4」の続きが公開されました。変形とトゥイーンで回り込ませていたビルを3Dトゥイーンでリメイクしてみました。IKは、ピストンやクレーンが簡単に作れます、って話ではないです。
投稿者 A.e.Suck : 01:54 PM

January 21, 2009

アニメーターのためのFlash CS4(1)

edge今年最初のエッジニュースに、「アニメーターのためのFlash CS4」って記事を書きました。新しいモーショントゥイーンは従来のモーショントゥイーンとは別物で、従来のモーショントゥイーンはクラシックトゥイーンって話なんだけど、見所はモーショントゥイーンの歴史ですよ!
投稿者 A.e.Suck : 01:43 PM

January 10, 2009

Flashは偶数バージョンだ

Flash 10以前、Flashは偶数バージョンがいいって記事をエントリしたんだけど、FLASH CS4はバージョン10。やっぱいいんんか?とりあえず、ワークスペースが大幅に改善されたのが嬉しいな!30インチのモニタだと、CS3のドックでは効率が悪く、フローティング状態でステージ周辺に並べてるんです。ドック、意味ないですわ。

CS4では1つのウィンドウにすべてが収まってスッキリスマートになったです。ワークスペースごとデスクトップの好きな位置において、絵コンテなどを開いたまま作業できちゃうのだ〜。

しかも嬉しいことにワークスペースのプリセットにはアニメーターが加わってた。お気遣いありがと〜。せっかくなので使わせていただきます!ただ、ツールパネルだけは横型だと表示がブサイクで使いにくいこともあり、取り出しました。このツールパネル、フローティングで配置した場合、パネルの角をドラッグすることで自由な形状にできるようになってる。柔軟で賢い。

ツールパネルには「スプレーブラシ」「パターン描画」や「3D」など、新しく追加されたアイコンが目立つんだけど、消えてしまったものもある。便利に使ってる人だっているのにー。それはCS3まで「塗りのカラー」の下にあった「カラーなし」のアイコンです。

選択した描画ツールに応じて、1クリックで線または塗りの描画をオフにできる便利機能です。Flash5で「白黒」「カラーの入れ替え」とのトリオでツールパネルに登場して以来、頻繁に使っていたのですが…。CS4のカラーパネルには残ってるので、そっちで操作しろってか?

しかし、アイコンはなくなっても機能は残っているのです!Altキーまたはoptionキーを押しながら「線のカラー」または「塗りのカラー」をクリックすることで、描画オフにすることが可能。

結論

やっぱり偶数バージョンはいい!とりあえずワークスペースは。
投稿者 A.e.Suck : 12:54 PM

November 13, 2008

CATMANのFLA

CATMAN2002年3月22日。MacWorld EXPO開催前夜、会場近くのレストランでマクロメディアの食事会があったんだが、モントリオールから帰国したての俺はそれどころじゃなくって、自宅で必死に翌日のセミナーの準備をしてた。そこへ「CATMANが来てるから」と電話でお呼びがかかり、急遽食事会に参加することにした。テーブルにはMacWorldのマクロメディアブースに登壇する馴染みのFlash使い達。その中に、モントリオールから来た青池君がいた。それが初対面。青池君から「CATMAN」の感想を求められ「あの映像センスで5分見たい」と答えたっけ。
その「CATMAN」のDVDが発売された。シリーズ1〜3の21本で本編112分、2本の番外編や作者の青池君のインタビューなど特典32分。さらに町田康が参加したシリーズ3のフルボイスバージョンも収録。これだけでもお腹一杯なんだが、なんとこのDVDにはFLAファイルが収録されている。CATMANプロのFLAが自分のパソコンで見られるだけでもこのDVDは買いだっ!これで2800円は安い!収録されてるFLAはシリーズ3のイントロで60秒。Flashによるアニメーションはこう作るってサンプルにはピッタリの内容。しかも、ガイドレイヤーには青池君の解説が記入してある。インスタンスをどんどんダブルクリックしてシンボルの中身を見てほしい。トゥイーン、フレームアニメ、エフェクトなどが手に取るようにわかる。丁寧な解説も一字一句見逃すな。Flash 8以上のユーザーは必見だし、Flash MX 2004以下のユーザは最新版にアップグレードするか、試用版をダウンロードしてでも見といた方がいい。やっぱね、生のFLAを見るのが一番勉強になるよ。俺の嫌いな「モーショントゥイーンの作成」でトゥイーンを作ってたりするけど、さすがにシーズン3だけあって、ソースもテクニックも洗練されてます。カット単位でシンボルにしてるところにも注目してね。

CATMAN 発売元:フジテレビ/ポニーキャニオン/クリエイティブアーチスツ
ペレストロイカ「ペレストロイカ」のDVDは一足先に発売された。こちらは全12エピソードで26分、2本の未公開エピソードとメイキングの特典映像が収録されている。特にメイキングは青池君自ら構成・編集・NAを担当して制作されていて必見。手作り感溢れる貴重な写真や映像もたっぷり。あの疑似クレイアニメ(写真コラージュアニメと言うらしい)がFlashで制作される様子が詳細に伝えられている。青池君の「オレって天才?」ワ−ルドも堪能できるし、さりげなく奥さんも登場してたぞ。

ペレストロイカ 発売元:ロボット/販売元:東宝
投稿者 A.e.Suck : 11:44 PM

May 16, 2008

Flashは偶数バージョンがいい

Flash 9Flashは偶数バージョンがいい!中でもFlash 4とFlash 8は名作と言える。奇数バージョンのMX2004と5は最悪だったなー。現行のCS3はFlash 9なので奇数バージョンにあたる。最新だからといって、Flash 8より優れてるかってゆーとそうでもない。やっぱり奇数バージョン。でも、いいところだってあるんだ。CS3注目の機能をいくつかメモしておこう。

1.ワークスペースがアドビ共通UIになった!
ドックが採用されたおかげで俺様の30インチHDモニタが占領されちまう。ダメじゃん。Flashのワークスペースはデスクトップの半分程度で十分なので、パネルやツールはドックから出してステージ周辺に配置。プロパティインスペクタもステージ下に配置。こうすればアクセスしやすく、ペンのストロークも少なくてすむ。空いたところに別アプリを開いておける。この状態でワークスペースを保存。ただし、パネルの上端がうっかりメニューバーにふれると大変なことに。吸着したパネルは、デスクトップ横一杯にびよ〜ん!ステージもタイムラインも見えやしねえ!何じゃこりゃ。でも、諦めるな。これを回避するには、いちいちcontrolキーを押しながら配置すればOKだ。

Flash 92.ツールを1列/2列切り替えできる!
そりゃ2列の方がアクセスしやすい。ただし、この状態でCS3を再起動するとカラーなしアイコンが消える。ダメじゃん。でも、諦めるな。一旦1列表示にして復活させてから2列に戻せばOK。つまりFlashを起動する度にいちいちツールを2列→1列→2列にする。

3.ステージ上のインスタンスの位置が、基準点/変形点ベースになった!
Flash 8まではインスタンスの基準点や変形点に関係なく、右上や中心で扱うことができたのに。ダメじゃん。基準点がシンボルの中心にある時、従来のクセで位置を合わせると、身体半分ズレるぞ。やりにくいならFlash 8を使おう。

4.PSDのインポートが強化された!
アセットで読み込んでしまったら、オリジナルPSDとのリンクはバッサリ。Photoshopで読み込み元PSDのレイヤーやアルファチャンネルを修正しても、Flashで更新されることはなくなった。ダメじゃん。でも、諦めるな。回避方法はこちら

録画5.MovieClipもビデオ書き出しできるようになった!
全然嬉しくありません。正確なフレームレートで書き出されることはないので使えない。例えば、30FPSのFLAをMOVで書き出したら、30.30FPSになったぞ。29.97FPSならまだしも、なに、その端数。書き出し時の「コンテンツの録画」が怪しい。というか、CS3は、MOV書き出しの過程で、いったんSWFを書き出してそれをメモリ上(またはHD上)で 再生しながらキャプチャしてMOVにする仕組みになった。SWFを再生する時点でシステムのパフォーマンスに影響されちゃうのは周知の事実。おまけに「QuickTimeを圧縮しています」ではプログレスバーが表示されないまま書き出しが完了して意表を突かれる。ダメじゃん。MovieClipなんかどーでもええから、正しいFPSで書き出してくれ。これ、致命的。でも、諦めるな。FLAをFlash 8形式で保存して、ビデオ書き出しはFlash 8から行えばOK。Win版CS3があるならAVIで書き出してみるとか。

6.新機能ってわけじゃないけど、
Flash 8のFLAをCS 3で開いてSWFを書き出そうとすると、こんなこと言われてできないことがある。これもFlash 8からならあっさり書き出せる。

7.親切すぎて逆に使いにくくなったUI
たとえば、シンボルの階層を戻るとき、パタパタとタイムラインが閉じたり開いたりがうっとーしい!バーの部分ペンで触るだけでタイムライン閉じやがんの。あと、図形ツールで線あり塗りなしにしても、この「塗りなし」を覚えててくれない。いちいち塗りナシを選ばなきゃならない。しかもツールのカラーとプロパティインスペクタのカラーは連動してるわけではない。ツールの方で色選んでも、そのツールのプロパティに反映されないことがある。まだあるよ、シンボルをその位置で編集する時、親が半透明にならないことがある。だからワケわかんなくなる。必要な操作の手数はFlash 8より増えた、気がする。

結論

Flash CS3はFlash 8とペアで使う。
投稿者 A.e.Suck : 04:21 PM

October 14, 2004

タイムラインの管理

タイムラインアニメーションを作っていくと、なが〜いタイムラインになってしまうことがある。そこで、尺の長いアニメーションはキリのいいシーンごとに分けるようにしている。SWFは1本のタイムラインに繋がるので問題はないし、シーン単位でアニメーションチェックをする場合は、シーンプレビューさせればいい。 しかし、それはそれで厄介なこともある。修正したい部分を探すのが大変だったりするのだ。
そこで、カットごとに必ずラベルをつけるようにする。ムービーの最上位レイヤーに置いたボタンから特定のラベルに飛べるようにする。これはシーン分けしていないような長〜いタイムラインで有効だ。SWFを書き出す時は、ボタンのあるレイヤーをガイドレイヤーにしてしまえば書き出されない。複数シーンに渡る場合は、ムービーエクスプローラーの「フレームとレイヤーの表示」で表示されるラベルをクリックすればそのカットに移動できる。
投稿者 A.e.Suck : 07:22 AM